令和2年度事業計画

 本公社は、広く市民の利用できる生活向上のための施設の設置及び管理運営を適切かつ効率的に行なうことにより、健康増進と文化教養の向上を積極的に図るとともに、生きがいとゆとりのある心豊かな地域社会の実現に資することを目的として設立され、国の新公益法人制度の施行により、社会的信頼度の高い「公益法人」へと移行致しました。公社所有の施設ならびに市から委託された指定管理業務について、多様化する住民ニーズに応えながら効果的かつ効率的な管理運営を行い、それぞれの施設の設置目的を踏まえながらサービスの提供を行うことで、施設のより一層の利用促進を目指します。

令和2年度事業計画の概要

 辰口福祉会館は、施設の特性を活かし、用途、目的に応じて効率よく施設を稼働させ、これまでと同様に積極的な集客に努めるとともに、市の指定避難所という側面を持つため柔軟性を持った管理運営を行い、市民に親しまれる施設を目指してまいります。また「健康づくり推進事業」については、これまで培ってきた教室運営や各種イベント等の開催のノウハウを活かし、また各種の健康ならびにスポーツ関係の関連団体等との連携を考えながら、生涯スポーツの定着化を図るとともに、市民の主体的な健康寿命の延伸に向けた取り組みを支える様々な事業展開を推進していきます。
 九谷焼施設は、九谷茶碗祭りなどの九谷焼関連のイベントや九谷陶芸村と連携して能美市の九谷焼振興の一翼を担ってきました。開業から5周年を迎えた北陸新幹線の効果を引き続き最大限に活用していくとともに、東京オリンピック・パラリンピック、また3年後の北陸新幹線敦賀延伸を見据え、九谷焼資料館を核として「来館者に優しいおもてなしのミュージアム」を目指し、運営内容の充実、賑わい創出のイベント誘致などの対策を進め、入館者数の増加及び認知度の拡大を目指してまいります。
 里山の湯につきましては、昨年7月に開館10周年を迎えました。今年中には来館者が150万人に到達する予定で、今後とも利用者が快適に利用できるよう適切な管理運営に努めてまいります。
 コミュニティーセンターと児童館については、併設のメリットを活かし、世代間の交流や国際交流、子育て支援に積極的に努めてまいります。
 市より委託を受けた保育園バス運行事業及び放課後児童クラブ運営事業については人命を預かるという面から重大な責任を伴う業務であるため、担当職員一人ひとりが認識を新たにして、また自覚と責任をもって安心、安全な運営を第一に心掛けていきます。
 また、公社の新事業として『のみ地域力強化支援ファンド』を創設し、地域において移送支援や生活支援などの活動を持続可能にしていく資金確保や支援を行ってまいります。
 公社が管理運営する各施設に於いては、様々な自主事業の展開や独自の企画の開催などを行っていきます。また、それぞれの施設においてPR活動や情報提供を充実させることにより更なる利用の促進や誘客に繋がる新事業の展開に努めます。
 管理施設の経営改善のため、引き続き経費削減に重点を置いた運営に努め、施設ごとに内容の見直しを図ることで無駄を省きコストの削減を図ります。

事業活動の内容

(1)施設管理運営事業(公社施設及び能美市との指定管理協定)

項 目 市所管課 指定管理期間
1. 辰口福祉会館 福祉課
3年(平成31年4月1日~令和4年3月31日)
 コンサートをはじめ、企業や団体の会議、研修のための設備の整ったマルチコミュニティセンターとして運営を行う。また、施設の管理運営の一環として、「健康づくり推進事業」を企画・運営することにより、市民や地域住民に対し健康増進と文化教養の向上を積極的に図るとともに、生きがいとゆとりのある心豊かな地域社会の実現に寄与することを目的とする。また、地域住民の健康と憩いの場として温泉施設を提供する。
2. 九谷焼資料館 公社所有  
 九谷焼の製造工程や歴史資料の展示を行い、九谷焼の歴史を振り返るとともに、過去の名作や現代九谷を広く一般に公開することにより、文化教養の向上を積極的に図るとともに、生きがいとゆとりある心豊かな地域社会の実現に寄与することを目的とする。
3. 九谷焼陶芸館 商工課 3年(令和2年4月1日~令和5年3月31日)
 ロクロ、上絵付け道具、本窯、上絵窯などが設けられており、実際に絵付け体験等で九谷焼の製作の楽しさを実際に触れながら体験してもらい、文化教養の向上を積極的に図る。
4. 九谷焼美術館 商工課 3年(令和2年4月1日~令和5年3月31日)
 能美市出身の陶芸家で日本芸術院会員・文化勲章受章者である浅蔵五十吉氏の代表作を展示するとともに、九谷焼の名作を広く一般に公開し、鑑賞していただく。また、日本建築楽章作品賞の受賞者である池原義郎氏が手がけた建物としての館の魅力も発信していく。
5. 児童館 子育て支援課 3年(令和2年4月1日~令和5年3月31日)
6. コミュニティセンター まなび文化課 3年(令和2年4月1日~令和5年3月31日)
宮竹児童館、緑が丘児童館、国造児童館(辰口地域3施設)
宮竹コミュニティセンター、岩内コミュニティセンター、辰口コミュニティセンター
女性青年会館、久常コミュニティセンター、緑が丘コミュニティセンター、緑が丘働く婦人の家
国造コミュニティセンター(辰口地域8施設)
子供達が気軽に立ち寄り、心身の健全育成に役立つ交流や学習の場を提供し、地域内外の方々が、いつでも気軽に、生きがいと健康を享受し合える「学びの場」「仲間づくりの場」として活用できる運営を行い、また世代間の交流や国際交流、子育て支援に積極的に努めていくことにより、心豊かな地域社会の実現に寄与する。
7. 和気あいあいの里キャンプ場 まなび文化課 3年(令和2年4月1日~令和5年3月31日)
バーベキュー施設を備えた和気あいあいの里キャンプ場の管理運営を行う。
8. 体育施設 スポーツ課 3年(平成30年4月1日~令和3年3月31日)
物見山総合体育館、岩内体育館、物見山テニスコート、物見山プール、岩内プール、久常プール
物見山陸上競技場、物見山野球場、物見山屋内競技場、物見山運動公園、物見山グラウンドゴルフ場
辰口中学校運動場夜間照明施設、宮竹小学校運動場夜間照明施設
辰口中央小学校運動場夜間照明施設、和気小学校運動場夜間照明施設(辰口地域15施設)
地域住民の体力向上及びスポーツの振興を図るため、各体育施設の管理運営を行う。
 9. 温泉交流館里山の湯 都市計画課  3年(平成30年4月1日~令和3年3月31日)
 温泉を利用した健康の増進と地域住民の交流を促進し、地域の活性化を図る。
 10.九谷焼担い手職人支援工房  商工課  3年(平成31年4月1日~令和4年3月31日)
 九谷焼産業を担う人材を支援し、九谷焼産業の発展を図るため、工房の管理運営を行う。

(2)生活向上推進事業

項 目 主な事業内容
1. のみ地域力強化支援ファンド 「のみ地域力強化支援ファンド」を創設し、子ども、障がいのある人、生活困窮者、外国人、高齢者等誰もが地域で安心して生活できる支援活動を持続可能にしていく資金確保や支援を行う。

(3)業務受託事業(能美市との業務委託契約)

項 目 市所管課 内 容
1. 放課後児童クラブ運営事業 子育て支援課
3クラブ(宮竹、緑が丘、国造)の運営を行う。
2. 保育園バス運行事業 子育て支援課 辰口地域5保育園(宮竹、寿、辰口、緑が丘、国造)の通園時送迎及び園外保育送迎を行う。

 (4)出向事業

項 目 主な事業内容
1. 出向事業 能美市との契約により職員をクアハウス九谷に出向させる。知識と経験を生かして管理運営に携わることにより、施設運営の円滑化や実施事業の質を向上させ、より良いサービスを利用者に提供する。

(5)その他の自主事業

項 目 主な事業内容
1. 販売・テナント事業 ・自動販売機設置運営   ・物品販売
・テナント契約      ・図録等販売

(6)事務局

項 目 主な事業内容
1. 事務局の運営 本公社の設立目的に沿った公社運営を行うとともに、公益目的事業及び収益目的事業の円滑な実施のために、適正な事務執行を行う。

(6)主な特別企画

辰口福祉会館

「福ちゃんカフェ」
  主に高齢者対象の交流の場として、地域のボランティア講師を招いて、カラオケ、合唱、体操、楽器演奏の視聴などを開催する。(週1回/参加料500)
「かわり湯」
  かわり湯(通常は主にはとむぎ湯。季節により6月はしょうぶ湯、11月はゆず湯)を実施し、利用者へのサービス向上に努める。(毎月1回)
「福祉会館アートギャラリー」
  本館2階渡り廊下を中心にアートギャラリーを設け、利用者にやすらぎと癒しの空間を提供する。
(主に能美市文化協会、辰口地区保育園児など公共団体の作品を定期的に入れ替えて展示)
「月替わり お香」
  事務所受付カウンターにてお香を焚き、来館者に癒しの空間を提供するとともに、施設のイメージアップを図る。(週1回/すみれ・ばら・ゆり他)
「のみぐる」プランの実施 (5月初旬~10月末) 
  「のみぐる」フリープランとして、能美市内の施設や名所旧跡をバスで巡り、見学や体験などをして頂くプランを行っていく。
(プランの内容については、利用者のニーズに対応していく)

 

「健康づくり推進事業」

 市民や地域住民の方々の日常生活の中に運動習慣を定着させることで、健康で幸福な生活を送ることができるよう、活力のある地域社会の形成に寄与することを目的として各種事業を展開していく。
 「健康教室事業」
   □健康教室事業
    ◎からだバランス塾
    ・半年講座(前期・後期各16回、全40回)[主に一般対象]
     ◇種目:ヨガ系、体操系、機能改善系、ピラティス、トレーニング系など
     ◇料金体系:一般成人500円/1回
    ・通年講座
     ◇種目:ヨガ系、体操系、機能改善系、アクア系、ウォーキング系など
     ◇料金体系:一般成人1,250円/1回(概ね月4回)
    ○介護予防(主に高齢者の運動指導)
     ◇貯金教室(週2回/通年)
     ◇貯金教室初級(週1回/通年)
     ◇のみ活(通年)
   □イベント事業
    ○体力テスト、ロコモチェック
    ○スマートウォーキング
    ○からだバランス塾 講座体験会
    ○リレーマラソン
    ○各種団体とタイアップ事業(日本エアロビック連盟、日本レクリエーション協会)
   □指導者育成事業
    ○指導者養成講習会
    ○指導員スキルアップ研修会
   □公社職員派遣事業
    ○お元気クラブ
    ○いきいき健康教室(里山の湯)
    ○栄養教室(能美市健康推進課)
    ○老人クラブ連合会(辰口支部)
    ○その他町会や各種団体等への出前講座
 

九谷焼資料館

 常設企画展示室の「紺青の間」では、古九谷から現代九谷までの「色絵九谷の系譜」を、「朱赤の間」では再興九谷から近代のジャパンクタニまでの「赤絵九谷の系譜」を常設テーマとして適時作品の展示替えを行い、リピーターの増加を図っていく。
 
 2階の常設企画展示室「黄色の間」は、九谷焼に関する製作工程の資料や専門図書の開架コーナー、映像で九谷焼を紹介するDVD映像コーナー、九谷焼歴代画風の変遷紹介コーナーがあり、各コーナーの資料充実を図りながら、学校や団体等へのガイダンス機能を高めていく
 
 特別企画展示室の「紫の間」及び「緑の間」においては、年間を通して計画的に「現代美術展能美巡回展」「伝統九谷焼工芸展」「創造美術界陶芸部展」や若手作家のグループ展等を開催するほか、趣向を凝らした特別企画展を展開して、九谷焼発信を目指していく。
 
 1階「ロビーギャラリー」は、市民芸術のミニ発表の場として、また九谷焼イベントのサテライト会場などとしての活用を促進していく。1階「ミュージアムショップ」では、当館オリジナルのクリアファイルなどのグッズや若手作家の作品などの販売の充実に努めていく。

九谷焼陶芸館

「開館30周年記念」
   平成2年4月1日の開館から30周年を迎え春と秋のまつりに合わせて行ってきた能美窯(登り窯)焼成が通算60回を数えることから、九谷焼資料館においてパネル展示やトークディスカッションを開催する。
「夏休み!小学生陶芸体験 ‐聞いて・見て・作る‐(動物園編)」(7月初旬)
   いしかわ動物園との連携プログラムとして、参加者が動物について動物園職員からレクチャ―を受け、観察した動物のスケッチをもとに陶芸館で作陶を行う。(希望者は後日絵付けをすることもできる)
「九谷焼十二支の置物づくり」(11月中旬[作陶]/12月中旬[加飾])
   孫や子に受け継ぐ宝物プロジェクトとして、12年をかけて十二支の置物を作ることで、作陶の楽しさを知っていただく。今回で15回目の開催となり、来年の干支である「丑(うし)」がモチーフとなる。
市民やジュニア世代などを対象とした「陶芸教室」の講座を年間を通して開催し利用者の増加を図る。

九谷焼美術館

  年間を通じて、文化勲章九谷焼作家「二代浅蔵五十吉氏」の最も充実した晩成期を中心とした九谷焼コレクションを、季節感に合うような展示替えを行い、常設展「浅蔵五十吉の世界」を発信していく。またクタニズム等の各種団体との共同企画展を開催し、施設の新たな活用を試みていく。
   
  陶芸村における九谷焼イベント等と連携したイベントを施設内でも積極的に開催し、施設の認知度を高めていくとともに市民の来場機会を増やしていく。また、学校等の来館時には九谷焼の理解を高めてもらうため、九谷焼の絵付け実演を行っていく。

温泉交流館里山の湯

「いきいき健康教室」
  入館者及び近隣の住民に畳コーナーを開放し、簡単な体操教室を実施することにより、温泉を活用した健康づくりを推進していく。(週1回)
「かわり湯」
  露天風呂において変わり湯を毎月1回実施する。はとむぎ、かりん、ハープ(6月はしょうぶ湯、12月はゆず湯を内湯でも行う)などの12種類のお風呂を月替わりで行い、利用者へのサービスの向上や入館者数の増加に努める。
「来館者150万人達成記念式典」(10月頃)
  平成21年7月11日のオープンから来館者が150万人に到達することを記念して、該当者へ記念品進呈などの式典を開催する。

その他

「のみ検定」
  市民や地域の方々に、能美市のことを広く知って頂くことを目的として、「のみ検定試験」を実施するとともに、合格者には認定証、合格証等を贈呈する。
ページトップへ